馬法の方程式

<馬法の方程式の戦略>
馬法の方程式とは、マーチンゲール法を競馬用にアレンジした競馬必勝法で、ハートピアという会社が出している書籍100円玉ではじめるシリーズにより公開され、投資競馬の火付け役となった競馬必勝法です。

マーチンゲールの法則を唯一絶対の法則と考え、その理論をアレンジした競馬必勝法です。

基本式は次の通りです。

(今まで負けた金額)×1.5÷(オッズ-1)+(最初に賭けた金額)=(次の掛け金)

 

マーチンゲールの法則は、唯一絶対の理論ですが、競馬はカジノのルーレットやバカラなどと異なり、オッズがその都度変わるので競馬においては1レースごとに賭け金を変えるべき、というのがこの競馬必勝法の発想の原点になっています。

賭け金が爆発的に増えていかないという点では、これまでの競馬必勝法より安全ですが、結局は追い上げ系競馬必勝法ですのでパンクの可能性があり、その点は戦術的な工夫が必要となります。

馬法の方程式の戦略は、前回記述の「公式」により追い上げ投資してゆくというものです。

掛け金がマーチンゲール法に比べ低く、また、回収もマーチンゲールに比べ大きいのが特徴です。

馬法の方程式では戦略面のみ成らず戦術面でも工夫を凝らしてパンクを防ぎます。

今回から3回連続で馬法の方程式の戦術について解説します。

<馬法の方程式の戦術その1>

馬法の方程式は、予想においてはオッズを利用して買い目を出しますが、出現率を考慮して勝負するレースを絞るという戦術的な工夫を加えます。

統計データから例えば、

1番人気の年間出現率・・・約35%
2番人気の年間出現率・・・約20%
3番人気の年間出現率・・・約11%

の場合。

この出現率が毎年同じ数値にまとまるのであれば片寄りはあるにせよ、そのバラつきはかならず上の各数値に収束するはずであると仮定します。

すると、

1日の上記人気馬の勝利予定数は、1日12レースの場合、

1番人気の1日の出現予定回数・・・約35%×12R=4.2レース
2番人気の1日の出現予定回数・・・約20%×12R=2.4レース
3番人気の1日の出現予定回数・・・約11%×12R=1.3レース

となります。

ちなみに統計データによる各人気馬の的中時の平均配当は、

1番人気の平均配当・・・約2.0倍
2番人気の平均配当・・・約4.0倍
3番人気の平均配当・・・約6.0倍

です。

以上の数値から、勝負すべき馬券を選ぶチェックポイントを出すことができます。

 

<馬法の方程式の戦術その2>
馬法の方程式の戦術その1に書いた先のデータより、勝負馬を選択する際チェックすべきポイントは次の3つです。

1.先週は何番人気の単勝が何回出現していたか?
2.この一ヶ月間はどうだったか?
3.最後に出たレースから連続何レース出現していないのか?

を調べます。

例えば今、2番人気を例にして考えてみます。

まずポイント1に関しては、戦術その1に書いた先のデータから普通ならば土日で4.8回2番人気馬は出現するはずなのです。

よって、この数値を上回れば来週は2番人気馬は狙わない方が賢明ですし、下回るか1回も出現しなかった場合は、狙い頃となります。

ただし、僅か1週ではデータとしては少ないため、2週、3週とさかのぼって約一ヶ月分を調べてみます。これがチェックポイント2です。

一ヶ月ならば約4週間ですから本来ならば9.6回は出現しているはずです。

これに先のチェックポイント1の結果を加えると本当に今週狙い目なのかがわかります。

なぜなら、例えば先週1回も2番人気が出てなくても、その前の3週で10回出ていれば先週は0回という事が当然の結果ということになり、今週狙い目とは言い切れないのです。

更に、最後のチェックポイント3で「連続不出現レース数」をチェックして、狙い目の精度を高めます。

連続不出現レース数というのは「上位人気馬(1番人気の単勝や2番人気の単勝等)が何レース連続出なかったか」という数値です。

例えば1番人気の連続不出現レース数が15とした場合、これは単勝1番人気が勝ってから次に1番人気馬が勝つ間が15レース間隔があったという意味になります。

チェックポイント1,2で勝負レースを絞り、「土曜日は2番人気の単勝が1回もでなかったから日曜日は2番人気の単勝が出るだろう」と意気揚揚と競馬場に行っても、1回も出ないかもしれません。

それは、単勝2番人気の出現率は確かに20%なのですが(1日2.4回)、ここには月間単位でもバラ付きが存在するからなのです。

1日6回出現する日もあれば、2日間連続して出現しない日があっても不思議ではないのです。

そこでチェックポイント3が大切になってきます。

実はこの連続不出現レース数の数値も勝利予定数同様、毎年大体同じ数値に収まる傾向にあります。

よって、この連続で出現しないレースの数が過去最大で何レースあったかを把握していれば、「どの辺で出現するのか」の「大体の目安」がつくのです。

例えば今、狙った買い目の過去の最大連続不出現レース数が30だったとします。

自分には15レース投資が出来る資金があったとします。

そこで、15レースの間レースを見送って、その間に狙っている買い目が出現しなければ、16レース目から投資を始めると戦術を組み立てます。

過去の最大連続不出現レース数は30レースですから、リーチ目は残った15レースの中にある可能性が高く、最初の15レースに無駄な投資をする事もなくなるのです。

 

<馬法の方程式の戦術その3>
では、先のチェックポイント3について、実際の連続不出現レース数を調べてみましょう。
2000年~2004年のDATA
出現率  1日の出現回数 連続不出現レース数 平均配当
単勝1番人気 約35% 約4.2レース 過去最高14レース 200円
単勝2番人気 約20% 約2.4レース 過去最高32レース 400円
単勝3番人気 約11% 約1.3レース 過去最高60レース 600円
このデータは少し古いのですが、約4年間のものを対象にしています。
各数値は平均値ですが、連続不出現レース数だけは過去の最大値を記しています。
連続不出現レース数の見方を簡単に説明すると、
例えば1番人気の単勝が土曜日の3R以降、その日は出現しなかったとします。すると4
Rから12Rまで合計9レース出現しなかった事になります。
過去最高の連続不出現レース数は14ですから、14-9=5・・・つまり後、5レース
の間に1番人気の単勝が出現する可能性が高いと予測できます。
これにより日曜の1Rから5Rまでが勝負レースという見方が出来るようになるわけです。
2,3番人気の連続不出現レース数は1番人気よりも間隔が開きますが、1番人気と違い
配当が高いので馬法の方程式を使い長く投資が続けられので勝負可能です。
2番人気の連続不出現レース数は32レースですので、1日(12R)で1回も出現しな
ければ次の2日間(24R)で、かならず出現すると考えられます。
これは、32-12=20レースと考えられ、土曜日から始めれば日曜日の8レースまで
の間に出現する事になります。
「20レースも投資出来ない、自分は15レースが限界だ」という方ならば、最初の5
レースまでを見送れば良いのです。
そして最初の5レースの間に2番人気が出現しなければ、6R目からスタートとなります。
問題は3番人気で、最大の連続不出現数は60レースです。
しかし、3番人気の単勝は1日約1.3回出現するのですから、先ず3日間1度も出現し
なければ残り24レースがリーチ目という事になります。
2番人気の投資が15レース連続で出来る方ならば、3番人気の単勝は2番人気のオッズ
よりも高い為に馬法の方程式を使って追い上げれば24レースは充分狙っていける数字なのです。
気をつけなければいけない事は最初に賭ける金額です。
馬法の方程式は他の追い上げ系競馬必勝法に比べて金額が急上昇しないとはいえ、あまり高めに設定してしまうと、後半にいくにしたがって金額は跳ね上がってしまうので注意しましょう。
<馬法の方程式の公式>
(今まで負けた金額)×1.5÷(オッズ-1)+(最初に賭けた金額)=(次の掛け金)
このように、基本はチェックポイント1にある「1日の出現率」なのですが、投資を行う際には長い目が必要です。
つまり出現回数にバラ付きがある以上、長期的視点に立って連続不出現レース数を把握する必要があるのです。
この方法は枠連や馬連でもきちんとデータを取れば、単勝と同じように投資が出来ます。
比較的良く出現する枠連の1~3番人気や馬連の1~3番人気等の的中率、的中時平均配当、最大の連続不出現数がわかれば上記のように戦術を組むことができるのです。

 

<馬法の方程式まとめ>
馬法の方程式は、戦略的にはマーチンゲールの法則を競馬用に改造したものです。
競馬は、カジノのルーレットなどと異なり、オッズが一定ではないことから、マーチンゲール法のように常に資金を2倍してゆく必要が無く、もっと賭け金を抑えてパンクまでの勝負回数を伸ばすことが出来ます。これが馬法の方程式の発想の原点です。
よって、マーチンゲール同様に予想が的中しても利益が大きく増えるわけではなく、こつこつと資金が増えていくことに喜びを感じる忍耐強い人でないと運用が難しいのがこの競馬必勝法の欠点です。
また、賭け金を抑えることが出来る点や戦術的な工夫によりパンクする確率が減るようになっていますが、あくまでも「延命」的な意味合いが強く、賭け金がマーチンゲール同様増加してゆくのに変わりはありません。賭け金の増加額はウィナーズ競馬必勝法よりも上ですので、賭け金が増加しても機械的に賭けて行ける精神力の強い人でないと適用が難しいのではないかと思います。
このようなことから、私個人としては、馬法の方程式は勉強のために知っておいて良い理論かと思いますが、実践で使うのは難しいと考えています。
ただし、戦略面では採用しにくい馬法の方程式も戦術面については大変参考になる点が多くあります。
馬法の方程式の戦術は、ウィナーズ競馬必勝法同様「従属試行」の考え方に基づいています。
ウィナーズ競馬必勝法でも書きましたが、
確率の試行の仕方には二つの方法があります。独立試行と従属試行です。
例えば、三本のうち、一つだけ当たりくじがあっととします。
くじを一回引いて引いたくじを戻して、また引く方法を独立試行といいます。
従属試行は、引いたくじは戻さないで残ったくじを引く方法です。
確率は、どちらも三分の一で一緒ですが、従属試行の場合は三回に一回は必ず当たりが出ます。
かたや独立試行は確率の平均の法則により三分の一の確率で当たりますが三回に一回当たるとは限りません。
つまり、コインの裏表で1回表が出たら次は確率的に裏が出る確率が高くなるだろうというのが従属試行による考え方で、1回表が出たからと言って、裏表の確率は50%で変わらないというのが独立試行による考え方です。
何回連続して表がでようと、次に裏が出る確率は50%で変わらないのですが、私は10回連続で表が出たら次は裏が出るだろうと考えます。皆さんはいかがでしょうか?
馬法の方程式の戦術は、いくらでも応用が可能な考え方ですので、「従属試行なんて信じない!」という人以外はぜひ研究されることをおすすめいたします。

 

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